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褥瘡(とこずれ)・皮膚科

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褥瘡(とこずれ)

■褥瘡 Pressure Ulcerの定義(日本皮膚科学会2017年)

「身体に加わった外力は骨と皮膚表層の間の軟部組織の血流を低下、あるいは停止させる。 この状況が一定時間持続されると 組織は不可逆的な阻血性障害に陥り褥瘡となる。」 つまり、自分で動けない状況になると、強く圧迫を受ける部位の血流が悪くなり、皮膚、時に皮下組織が傷んでしまうことです。 尚、医療機器関連圧迫損傷(ギプスや弾性ストッキング・酸素マスクなどによる皮膚障害)も広義の褥瘡ですが、 最近では別に取り扱われることが多いです。

■危険因子・好発部位

基本動作能力:自力で体位変換ができない(動けない)、病的骨突出(やせて骨が飛び出している)、 関節拘縮(関節が固まったままになつている)、栄養状態低下(食事がとれない)、皮膚湿潤(おむつなどでむれている)、 浮腫(むくみ)があります。踵の褥瘡は、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)が基礎にあることも多いです。 好発部位として仙骨・尾骨、転子部、踵などがあります。

■予防と気をつけること

まず体位変換・ポジショニングが大切です。つまりずっと同じ姿勢にしない、体圧を1ヵ所に集中させない、 こまめな体位変換が必要です。体圧分散マットレス・クッションの利用もよいでしょう。食べやすい食形態の工夫など、 栄養管理にも気をつけましょう。スキンケア、つまり皮膚の清潔を保ちつつ、こすらないこと、また保湿を十分にすることも大切です。

■治療

創の状態により使用する薬剤が異なります。 石鹸の泡と微温湯とで優しく創の周囲を洗った後、次の処置を行います。フイルム・被覆材であっても、毎日創の様子は観察しましょう。
1度(表皮レベル:消退しない紅斑)ではフイルムなどを貼ったり、体位変換をこまめにしたりすることが大切です。
2度(真皮レベル:びらん・浅い潰瘍)ではドレッシング剤(ハイドロコロイド・ポリウレタンなど)を貼ったり、 外用剤(ワセリンやアズノール®)などを用いたりします。
3度(皮下組織まで)より深い創は、治療が長期にわたります。傷んだ組織を溶かしたり、除去したり、感染にも留意が必要です。 外用剤としてはゲーベン®やヨード系の軟膏が用いられます。ポケットの形成があるとより難治になります。 創が赤い色の肉芽になったら回復傾向です。フィブラストスプレー®やプロスタンディン軟膏®などが用いられます。
尚、食品用のラップによる処置は感染の懸念などから、お勧めはしていません。

皮膚科の疾患:原因と治療・対応方法

皮膚科における疾患と、原因と治療・対処方法の詳細を下記からご覧いただけます。

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