子どもの舌下免疫療法は何歳から?始める時期と注意点|塩尻市

子どもの舌下免疫療法は何歳から?始めるなら2月より前に

監修:しおはら小児科・皮膚科クリニック 院長 塩原正明(日本小児科学会専門医)

毎年の花粉症や、ダニによる鼻炎に悩むお子さんの治療の一つに「舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)」があります。当院では5歳から治療を行っています。治療の内容や始める時期、続けるうえでの注意点をご紹介します。

舌下免疫療法とは

アレルギーの原因となるスギ花粉やダニのエキスを含むお薬を、毎日1回舌の下に置いて溶かし、少しずつ体を慣らしていく治療です。症状をその都度おさえるお薬とは違い、アレルギーの反応そのものを和らげることをめざします。

治療効果は人によって異なりますが、治療開始後徐々にあらわれてくるといわれています。

保険診療で受けられます。

子どもは何歳から受けられる?

当院では5歳から治療が可能です。お薬を舌の下にしばらく保っておけること、保護者の方の見守りのもとで毎日続けられることも大切なため、お子さんの様子を見ながらご相談します。

始める時期

スギ花粉症の治療は、花粉が飛んでいる時期に、新しく治療を始めることはできません。効果を感じるまでに時間がかかることもあり、来年の春に備えるなら、夏から冬のうち、花粉が飛び始める2月より前に始めるのがおすすめです。夏休みを利用して治療を始める方もいます。

ダニの治療は、季節を問わず始められます。

当院での治療の流れ

STEP
受診・ご相談

症状やこれまでの経過をお聞きします。

STEP
検査

アレルギーの原因がスギやダニかを確認します。
指先からの採血で約20分で結果がわかる検査(45項目)も行っています。

STEP
初回の服用

はじめてのお薬は院内で服用し、30分ほど様子を見ます。

STEP
ご自宅で毎日

翌日以降はご自宅で1日1回の内服を続けます。

STEP
定期的な通院

数回の受診で服薬が確実にでき、症状が安定していれば、1〜3か月に1回の通院やオンライン診療もご利用いただけます。

副作用と、すぐに受診が必要な症状

治療のはじめのころは、口の中のかゆみや腫れ、のどの違和感などが出ることがあります。多くは軽いものですが、症状が続くときはご相談ください。

まれに、息苦しさ、顔やのどの腫れ、繰り返す嘔吐、ぐったりしているなどの症状が出ることがあります。そのようなときは、すぐに救急車を呼ぶか、医療機関を受診してください。診療時間内であれば、当院にお電話いただいても大丈夫です。

毎日続けるために

一般的に3〜5年続けることが勧められている治療です。毎日の生活に無理なく組み込めるよう、次の点を知っておいてください。

  • 服用の前後2時間ほどは、激しい運動や入浴を避けます。体育や部活動、お風呂の時間と重ならず、保護者の方が見守れる時間に決めると安心です。
  • 服用後5分間は、うがいや飲食を控えます。
  • 乳歯が抜けたとき、歯科治療のとき、口内炎があるとき、熱があるときはお休みし、治って症状が落ち着いてから再開してください。迷うときはご相談ください。
  • 飲み忘れた分を、翌日にまとめて飲まないでください。

費用について

保険診療の対象です。お子さんの医療費助成については、お住まいの市町村にご確認ください。

小児科と皮膚科がある当院だからできること

アレルギーのあるお子さんは、鼻炎だけでなく、皮膚や食べもののアレルギーなど、いくつかの症状をあわせ持つことも少なくありません。
当院の小児科では、アレルギー性鼻炎に加えて、食物アレルギー、気管支喘息、アトピー性皮膚炎の診療も行い、軟膏の塗り方やスキンケアの指導もしています。
気になる症状は、まとめてご相談ください。

花粉の季節のお肌のトラブルについては、しおはらクリニックのこどもとお肌の健康ラジオ「花粉皮膚炎」(2026年4月放送)もあわせてご覧ください。

よくある質問

今使っている花粉症のお薬はやめるのですか?

多くの場合、これまで使っている抗アレルギー薬や点鼻薬は、症状に合わせて一緒に使えます。お使いのお薬は受診の際にお知らせください。

 保護者も一緒に治療できますか?

 はい、保護者の方も治療を受けていただけます。

続けるのがつらくなったら?

自己判断でやめる前に、ご相談ください。続け方を一緒に考えます。

まとめ

舌下免疫療法は、すぐに症状がなくなる治療ではないものの、毎日続けることで、アレルギーの反応そのものを和らげることをめざせる治療です。
スギ花粉症の治療は、花粉が飛び始める2月より前の開始がおすすめです。

特にお子さんの場合は、数年かけて続ける治療なので、学校や習い事など毎日の生活の中で、無理なく続けられるタイミングを考えることが大切です。

「今からでも間に合う?」
「毎日続けられるか心配」

など、迷ったときはお気軽にご相談ください。

しおはら小児科・皮膚科クリニックでは、5歳から舌下免疫療法を行っています。鼻のことだけでなく、お肌や食べもののアレルギーもまとめてご相談いただけます。
お子さんの様子に合わせてご案内しますので、お気軽にお問い合わせください。

ご予約・お問い合わせ

ご予約は、インターネット予約(診察券をお持ちの方)またはお電話で承ります。
受診の際は、他院での検査結果やお薬手帳があればお持ちください。

監修者プロフィール

塩原 正明(しおはら まさあき)

しおはら小児科・皮膚科クリニック 院長

学歴

昭和54年3月長野県立松本深志高等学校 卒業
昭和61年3月福井医科大学医学部 卒業

職歴

昭和61年6月信州大学医学部附属病院 研修医
昭和62年4月伊那市営伊那中央病院 小児科
平成5年10月米国Cedars-Sinai医療センター 血液学腫瘍学部門
平成8年4月信州大学医学部附属病院 医員
平成9年4月信州大学医学部附属病院 小児科 助手
平成10年10月城西医療財団城西病院 小児科 医長
平成16年10月信州大学医学部附属病院 小児科 講師
平成19年7月信州大学医学部 小児医学講座 准教授
平成23年6月長野県立こども病院 血液腫瘍免疫科 部長
平成26年1月松本歯科大学 歯学部 内科学 臨床教授
平成26年3月松本歯科大学 歯学部 小児科 教授
平成30年1月しおはら小児科・皮膚科クリニック 院長

資格

  • 日本小児科学会 小児科専門医
  • 医学博士(信州大学)

所属学会

日本小児科学会、日本小児内分泌学会、日本小児アレルギー学会、日本小児科医会

院長からひとこと

お子さんの体調の変化は、ご家族にとって大きな心配ごとだと思います。気になることがあれば、小さなことでも遠慮なくご相談ください。ご家族と一緒に考えながら、安心して受診していただける診療を心がけています。

参考文献

・アレルギーポータル(一般社団法人 日本アレルギー学会)「アレルギーの治療について」https://allergyportal.jp/knowledge/treatment/

・アレルギーポータル(一般社団法人 日本アレルギー学会)「花粉症」https://allergyportal.jp/knowledge/hay-fever/