監修:しおはら小児科・皮膚科クリニック 院長 塩原正明(日本小児科学会専門医)
「かぜでもないのに、鼻水がずっと止まらない」
「季節の変わり目になると、目や肌をかゆがってなかなか眠れない」
「ごはんのあとに肌が赤くなることがあるけれど、原因が分からなくて心配」
はっきりした理由が分からないと、不安が続いてしまいますよね。
当院では、指先からの少量の採血で45項目のアレルギーを調べる検査を行っています。結果は約20分で分かるので、何度も通院しなくても、症状とあわせて医師から説明を受けられます。「何に気をつければいいか」が見えてくると、毎日の過ごし方を考える手がかりになります。 この記事では、当院のアレルギー検査の内容や流れ、結果の見方などをご紹介します。
アレルギー検査を考えたい症状
次のような症状が続くときは、アレルギーが関わっているかもしれません。
- 鼻水やくしゃみ、鼻づまりが長く続いている
- 毎年同じ季節になると、目のかゆみや鼻の症状が出る
- 皮膚のかゆみや湿疹が、なかなかよくならない
- 食べものを食べたあとに、口のまわりが赤くなる・じんましんが出る
同じ鼻水でも、かぜが長引いているだけのこともあります。
症状や経過をお聞きしたうえで、検査が必要か医師が判断します。
当院の45項目アレルギー検査
指先からの少量の採血で、約20分
当院の検査は、指先に小さな専用の器具を当てて、ほんの少しだけ血液をとって調べます。腕に針を刺して採血する検査に比べて、必要な血液はごくわずかなので、注射が苦手なお子さんでも受けやすい方法です。
とった血液は院内の検査機器で調べるため、約20分で結果が出ます。結果が出るまで院内でお待ちいただき、その日のうちに医師からご説明します。
当院での45項目の検査は、基本的に6歳以上の方が対象です。6歳未満のお子さんは、症状に合わせて必要な項目を選んで調べる検査を行っています。
調べられる主な項目
空気中のものから食べものまで、45項目をまとめて調べられます。
| 室内のもの | ダニ、ハウスダスト、イヌ、ネコ など |
| 花粉 | スギ、ヒノキ、イネ科、ブタクサ、ヨモギ など |
| 食べもの | 卵、牛乳、小麦、大豆、クルミ、ピーナッツ、 カシューナッツ、エビ・カニ など |
食べものの項目は、食品の表示ルール(食品表示法)で表示が義務づけられている「特定原材料」9品目すべてと、表示がすすめられている20品目のうち16品目を調べられます。
血液検査では調べられない項目については、プリックテスト(食べものなどのエキスを皮膚にのせ、専用の針で軽く刺して反応を見る検査)も行っていますので、ご相談ください。
検査の流れ
症状やこれまでの経過をお聞きし、検査が必要か判断します。
少量の血液をとります。
院内でお待ちいただく間に結果が出ます。
結果と症状をあわせて、治療や生活での工夫をご案内します。
受診の前に、次のようなことをメモしておくと、診察がスムーズです。
- どんな症状か(鼻水、目のかゆみ、湿疹、じんましんなど)
- いつから続いているか、季節や時間帯で変わるか
- どこで出やすいか(家の中、外遊びのあと、保育園など)
- 食べものが気になる場合は、食べたものと量、食べてから症状が出るまでの時間
- 症状が出たときの写真(皮膚の赤みなど)
- 普段使っている飲み薬や塗り薬の名前(お薬手帳)
予約は不要で、診療時間内であれば検査を受けられます。
普段飲んでいるお薬は、検査の前にやめる必要はありません。
結果を見るときに大切なこと
「陽性=アレルギー」とは限りません
血液検査で分かるのは、その物質に反応する抗体(IgE抗体)が体の中にあるかどうかです。抗体は症状がなくても見つかることがあり、陽性でも必ず症状が出るとは限りません。また、数値が高いほど症状が重い、ともいえません。
結果は、これまでの症状や経過とあわせて医師が判断します。
食べものは、自己判断でやめないでください
検査で陽性と出ても、その食べものを食べて必ず症状が出るとは限りません。
食べてよいかどうかは、食べものの種類やこれまでの症状によって異なるため、検査結果だけでご家庭で食べるのをやめず、まずは医師にご相談ください。
必要に応じて、実際に少しずつ食べて確かめる「食物経口負荷試験」を行うこともあります。
症状が出るおそれがある場合は、長野県立こども病院アレルギー科をご紹介します。症状が安定しているお子さんは、当院でも負荷試験を行っています。
食事の工夫については、管理栄養士の栄養相談外来でもご相談いただけます。
費用について
アレルギー検査は、医師が必要と判断した場合、保険診療の対象です。
お子さんの場合は、お住まいの市町村の医療費助成の対象となることが多いため、詳しくはお住まいの市町村にご確認ください。
よくある質問
- 腕から採血するアレルギー検査とは何が違いますか?
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腕から採血する検査は、1〜39項目のアレルギーを調べる方法で、当院でも行っています。当院の45項目の検査は、指先からの少量の採血で院内で調べるため、その日のうちに結果が分かります。
- 一度にたくさんの項目を調べて、意味はありますか?
-
鼻の症状と湿疹、食べもののことが重なっているお子さんなどでは、原因の手がかりをまとめて確認できることがあります。
一方で、症状と関係のない項目が陽性になることもあるため、結果については、症状などとあわせて総合的に医師が判断します。 - 指先の採血は痛くないですか?
-
スタンプを押すように、指先に小さな専用の器具を当てて、ほんの少しだけ血液をとります。腕からの採血に比べて針は小さく、必要な血液の量(0.04ml)も少ないので、採血は短い時間で終わります。ただ、指先にチクッとした痛みはあるため、全く痛くないわけではありません。
- アレルギー検査は何科で受ければいいですか?
-
小児科や皮膚科、耳鼻咽喉科、アレルギー科などで受けられます。
お子さんの場合は、まずはかかりつけの小児科にご相談ください。
当院では小児科と皮膚科の両方で、鼻やお肌、食べもののことをまとめてご相談いただけます。 - 一度検査すれば、ずっと同じ結果ですか?
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成長とともにアレルギーの状態が変わることもあります。症状が変わったときなどは、改めてご相談ください。
- 保護者も受けられますか?
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医師とご相談ください。
まとめ
アレルギー検査は、症状の原因を考えるための手がかりのひとつです。
結果だけで決まるものではないからこそ、症状とあわせて医師と一緒に確認していくことが大切です。
当院の45項目アレルギー検査は、指先からの少量の採血で、約20分で結果が分かります。
スギ花粉やダニのアレルギーが分かった場合は、体質の改善をめざす「舌下免疫療法」という治療の選択肢もあります。
「アレルギーかな?」と気になったら、お気軽にご相談ください。
ご予約・お問い合わせ
診察券をお持ちの方は、24時間受付のネット予約も可能です。
参考文献
- アレルギーポータル(日本アレルギー学会・厚生労働省)「知っておきたい アレルギー検査のこと」 https://allergyportal.jp/knowledge/testing/
- アレルギーポータル(日本アレルギー学会・厚生労働省)「食物アレルギー」 https://allergyportal.jp/knowledge/food/
- 厚生労働科学研究班「食物アレルギーの診療の手引き2023」 https://www.foodallergy.jp/care-guide2023/



